成果が出るLPライティング

LPコピーで読者の心理ステップを昇る構成戦略:AISASモデル応用

Tags: LPライティング, コピーライティング, LP構成, 心理学, CVR向上, AISAS, セールスライティング

LP(ランディングページ)は、訪問した読者を特定の行動(購入、問い合わせ、登録など)へと導くことを目的として設計されています。単に情報を羅列するだけでなく、読者の心理的な状態や関心に合わせて、適切なメッセージを適切なタイミングで提示することが、CVR(コンバージョン率)向上に不可欠です。

成果を出すLPコピーライティングにおいては、読者がLPを読み進める上でどのような心理ステップをたどるのかを理解し、その流れに沿って構成とコピーを設計する視点が極めて重要になります。

読者の心理ステップとは

読者が商品やサービスを知り、興味を持ち、最終的に行動を起こすまでの心理的な過程は、様々なモデルで説明されています。その中でも、Webにおける行動モデルとして広く認識されている「AISAS(Attention, Interest, Search, Action, Share)」は、LPのコピーライティング戦略を考える上で有効なフレームワークの一つです。LP単体でShare(共有)のステップまで完結させることは稀ですが、Attention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(行動)のプロセスは、LP内の構成と読者の心理遷移を捉える上で参考になります。

LPにおける読者の心理ステップは、これをさらにLPの特性に合わせて具体的に考えることができます。一般的には以下のような段階をたどると考えられます。

  1. Attention(注意・認知): LPに到達した瞬間に、提供されている情報に気づき、立ち止まる段階です。
  2. Interest(関心・興味): LPの内容に対して、自分に関係があるかもしれない、面白そうだ、と感じる段階です。
  3. Desire/Comparison(欲求・比較検討): 提供される商品やサービスが自分の課題解決や願望実現に役立つと強く感じ、他の選択肢と比較検討する段階です。
  4. Action(行動): 比較検討を経て、購入や問い合わせなどの具体的な行動を決断し、実行する段階です。
  5. Confidence/Satisfaction(安心・満足): 行動を起こす前に最後の不安を解消したり、行動後に満足感を得たりする段階です(LP内では行動前の安心付与が重要です)。

これらのステップを意識し、LPの各セクションが読者を次のステップへとスムーズに誘導する役割を果たすようにコピーと構成を設計することが、成果につながるLP制作の鍵となります。

各心理ステップと効果的なコピーライティング・構成

LPの構成要素は、上記の心理ステップに沿って配置されることで、読者の理解と行動促進を促します。

1. Attention(注意・認知)の段階:立ち止まらせる導入部

読者がLPを訪れて最初に目にする部分、特にファーストビューがこの段階に当たります。ここで読者の注意を引き、読み進める動機付けを与えなければ、即座に離脱されてしまいます。

2. Interest(関心・興味)の段階:もっと知りたいと思わせる展開

注意を引いた後、読者は「具体的にどういうこと?」「自分にとってどんなメリットがあるの?」という関心を持ち始めます。

3. Desire/Comparison(欲求・比較検討)の段階:欲しい、選びたいと思わせる詳細

興味を持った読者は、さらに詳しい情報を求め、その情報が自分の課題解決に本当に有効か、他の選択肢と比較してどうか、という視点で評価を始めます。ここで具体的な証拠や詳細な説明が重要になります。

4. Action(行動)の段階:迷わず次の一歩を踏み出させるクロージング

欲求が高まり、比較検討を経て「これなら良さそうだ」と感じた読者に対し、最後の一押しをして具体的な行動を促します。

5. Confidence/Satisfaction(安心・満足)の段階:最後の不安を取り除く

行動を起こす直前、あるいは行動後の安心感を提供することも重要です。LPの文脈では、行動前の不安を取り除く要素がこの段階に該当します。

読者の心理ステップに沿ったLP構成の考え方

これらの心理ステップは、必ずしもLPのセクション順序と完全に一致するわけではありませんが、一般的には読者が上から下へと読み進めることを想定し、Attention→Interest→Desire/Comparison→Action→Confidenceの流れを意識して構成を組み立てます。

例えば、一般的なLPの構成案は以下のようになります。

  1. ファーストビュー: Attention, Interest (ヘッドライン、リードコピー、キービジュアル、初回CTA)
  2. 共感・問題提起: Interest (読者の悩みや願望への共感)
  3. ソリューション提示: Interest, Desire (製品・サービスの概要、主要ベネフィット)
  4. 詳細・根拠: Desire (機能詳細、具体的なデータ、事例、お客様の声、権威性、反論処理)
  5. オファー・限定性: Action, Confidence (価格、特典、限定情報、保証)
  6. CTA: Action (行動ボタン)
  7. 安心材料: Confidence (FAQ、保証、運営元情報、特定商取引法)

この構成はあくまで一例であり、商材やターゲット、LPの種類(リード獲得LPか販売LPか)によって最適な流れは異なります。重要なのは、各セクションが読者の現在の心理状態を捉え、次のステップへ進むための「壁」を取り除き、「動機」を与える役割を果たすようにコピーを設計することです。

まとめ

LPで高い成果を継続的に出すためには、表面的なテクニックや心理トリガーの知識に加え、読者がLPを読み進める中での心理的なステップを深く理解することが不可欠です。AISASモデルなどを参考に、 Attention、Interest、Desire/Comparison、Action、Confidence という流れを意識し、それぞれの段階で読者に響くコピーと効果的な情報を配置することで、LP全体の説得力とコンバージョン率を高めることができます。

今回解説した心理ステップと構成戦略を参考に、LPライティングの品質向上に繋げていただければ幸いです。読者の心を捉え、成果を出すためのコピーライティング技術は、継続的な学習と実践によって磨かれていきます。